AIネイティブ開発 2026-09-01 アップデート内容
2026-09-01のアップデートにおける変更内容は下記となります。
AIエージェント向けコンテキスト資材の更新
Java(JavaEE 開発モデル)でユーザモジュールを実装するためのスキル群を新設しました。 これまでのスキルはスクリプト開発モデル(JSSP)を対象としていましたが、Java での作り込みが必要な開発にも、AIエージェントの支援が届くようになりました。
- Java 開発モデルの実装支援
- レイヤー構成、DBアクセス、IM-Workflow 連携、REST API 公開、認可・アカウント管理といった Java 実装の各領域に対応するスキルを追加しました。
- 画面デザイン(IMDS)の拡充
- エクスポート/インポート画面のテンプレートと、画面部品・ユーティリティのリファレンスを大幅に追加しました。
| スキル | 何ができるか |
|---|---|
java-im-architecture | レイヤー構造・依存関係ルール・例外階層の設計と、全レイヤーを縦断する実装例の提示 |
java-im-service-layer | サービス層の実装。トランザクション境界の設定と例外変換 |
java-im-mirage-usage | DBアクセス基盤(im_mirage)を用いたエンティティ・DAO・2WaySQL の実装 |
java-im-workflow-usage | IM-Workflow の各種処理(アクション処理・到達処理・分岐条件など)の Java 実装 |
java-im-web-api-maker-usage | Web API Maker による REST API の公開と、認証・認可方式の切り替え |
java-im-authz-usage | 認可設定(リソース・サブジェクト・ポリシー)の操作と権限確認 |
java-im-account-usage | アカウント情報の操作。ログイン設定、ロック、属性、ロール割当 |
java-im-role-usage | ロールの操作。階層構造、カテゴリ管理、検索 |
java-im-profile-usage | プロファイル画像の取得・登録・削除 |
java-im-storage-usage | ストレージ(公開領域・セッション領域・システム領域)のファイル操作 |
java-im-lock-usage | 分散環境における排他制御 |
java-im-identifier-usage | 一意な識別子(ID)の採番 |
スキル資材はこちらにて公開しています。
Java 開発モデルの実装支援を新規追加
Java で業務ロジックを実装する場面でも、AIエージェントに設計方針を守らせながらコードを生成させられるようになりました。
追加したスキルは、大きく次の3種類です。
- 土台の設計 — 処理をどの層に置くか、層をまたぐときに何を守るかという構造上のルールを与えます。実装例とあわせて、避けるべき書き方も示します。
- DBアクセスと業務機能の連携 — データベース操作、ワークフロー連携、REST API の公開といった、業務システムの骨格にあたる部分の実装方法を扱います。
- 基盤機能の呼び出し — 認可、アカウント、ロール、ファイル、排他制御、採番といった intra-mart の基盤機能を、正しい作法で呼び出すコードを生成します。
Java 向けのコーディング規約(構成・命名・Javadoc・ログ出力など)も同時に配備されるため、複数人で実装しても書き方が揃います。
これらの資材は、プロジェクト作成時に Java の利用を選択した場合に配置されます。既存のスクリプト開発モデル向けの資材とは独立しているため、Java を使わない場合は従来どおりの構成のままです。
あわせて、実装の指針をドキュメントとしても提供しています。詳細は Java実装ガイド を参照してください。
画面デザイン(IMDS)スキルの拡充
intra-mart Design System に沿った画面を生成するスキルに、実務で頻出する画面パターンと部品を追加しました。
- エクスポート画面・インポート画面のテンプレート — 手順を段階的に進める画面と、取り込み結果の集計表示に対応しました。
- 画面部品とレイアウト指定の参照資料を整理 — 単体の部品、余白・文字色などの調整指定、複数部品を組み合わせた定型レイアウトの3系統に分類し、必要なものを探しやすくしました。
- 一覧画面・入力画面の作り込み — データが0件のときの表示、スクロール時に見出しを固定する表、検索条件の保持、必須項目の示し方といった、利用者の使い勝手に関わる指針を追加しました。
生成された画面が規約に沿っているかを機械的に点検する仕組みにも、検査項目を追加しています。
画面の構造に関する規約の見直し
生成する画面の最も外側の構造を見直し、テーマ側が用意する枠と二重にならないよう統一しました。
ポータル画面に組み込む部品(ポートレット)については、同一画面に複数の部品が並んでも互いに干渉しないよう、画面ごとに固有の識別子を付与する規約を追加しています。
その他の改善
- IM-Workflow の定義生成スキルを共通化 — スクリプト開発モデルと Java 開発モデルのどちらからも利用する位置づけとなったため、名称を
jssp-im-workflow-generatorからbase-im-workflow-generatorへ変更しました。ワークフローの各種処理を Java で実装する場合の登録方法にも対応しています。 - 日本語・英語・中国語簡体字以外のロケールへの対応 — 従来はこれら3言語以外の環境で資材が配置されない場合がありました。該当する場合に英語版が配置されるよう改めました。
Visual Studio Code 拡張機能の公開
intra-mart Accel Platform 向けの VS Code 拡張機能を、Visual Studio Code Marketplace で公開しました。
これまでコマンドを打って行っていたプロジェクトの作成・デプロイや、ログ出力に頼っていたスクリプトの調査を、VSCode の画面から直接行えます。
| 拡張機能 | できること |
|---|---|
| intra-mart e Builder for Accel Platform (Core) | プロジェクトの作成・管理、資材の更新、サーバへのデプロイ |
| intra-mart e Builder for Accel Platform (Debug) | サーバサイドスクリプトのデバッグ、テストの実行とカバレッジ確認 |
| intra-mart e Builder for Accel Platform | 上の2つをまとめて導入する拡張パック |
- 拡張パックを導入すれば、1回の操作で必要な拡張機能がすべて揃います。
- 画面の表示は日本語・英語・中国語簡体字に対応しており、VSCode の表示言語に追従します。
- Core には Accel CLI が同梱されているため、別途インストールする必要はありません。拡張機能を更新すると、同梱されている CLI もあわせて更新されます。
- 利用には VSCode 1.127.0 以上が必要です。また、ビルドやテストの実行を伴うため、信頼していないフォルダでは動作しません。
導入手順と各機能の使い方は Visual Studio Code の活用 にまとめています。
開発支援モジュール (velbench-1.2.0)
開発支援モジュール(velbench)のバージョン1.2.0をリリースしました。 今回のリリースは、複数台構成の環境で正しく動作させるための対応と、ステージング環境を利用する開発者自身で準備を完結させるための改善が中心です。
複数台構成(クラスタ構成)への対応
アプリケーションサーバを複数台で運用している環境において、ステージング環境へのデプロイやテナント環境セットアップが失敗する不具合を修正しました。
デプロイ操作を受け付けたサーバでのみ内部の保持情報が更新され、他のサーバが古い資材を参照し続けることが原因でした。どのサーバに処理が振り分けられるかによって結果が変わるため、再現性の低い不具合として現れていました。
- 保持情報の破棄を全サーバへ配信するようにしました。
- 資材の展開と切り替えの順序を見直し、「切り替え先には必ず資材が存在する」状態を保証するようにしました。展開や切り替えに失敗した場合は、これまでのデプロイがそのまま維持されます。中途半端な状態が残ることはありません。
あわせて、ステージング環境を削除した際に内部資源が解放されずに残る問題も解消しました。
オーナー管理の改善
ステージング環境を操作できる開発者(オーナー)の管理を、画面から迷わず行えるようにしました。
- ユーザを検索して選べるようになりました — 従来はユーザコードを手入力する方式で、事前に調べておく必要があり、入力を誤ってもそのまま登録できてしまいました。キーワードで検索して候補から選ぶ方式に変更し、誤登録を防ぎます。
- 一覧にユーザ名を表示 — 従来はユーザコードのみの表示でした。誰が登録されているかがひと目で分かります。
API キー発行の認可を追加
velbench の各種機能を Accel CLI やエージェントから利用するには、API キーが必要です。 開発支援用のロールを付与するだけで、開発者自身が API キーを発行できるようになりました。従来は API キー発行の画面に到達できず、テナント管理者へ別途設定を依頼する必要がありました。
不具合修正・堅牢化
- 画面表示の堅牢化 — ステージング環境の各画面において、表示する値の変換処理が一部の文字(引用符)を対象外としていたため、意図しない内容が画面に埋め込まれる余地がありました。すべての対象文字を変換するよう修正しました。
- アプリケーションサーバ移植性の改善 — 内部で利用するファイルの参照方法が、厳密には仕様に沿わない書き方になっていました。Resinでは問題なく動作していましたが、他のアプリケーションサーバで問題となる可能性があったため修正しました。動作に変化はありません。
- 前提モジュールの宣言を是正 — 実際に必要とするモジュールを正しく宣言し直しました。IM-Workflow は必須の前提モジュールではなくなりました。
コンテナを用いた開発環境資材
Docker を活用した検証環境の構成を更新しました。
- 開発支援モジュールを既定で組み込み —
velbench-1.2.0.immが既定で組み込まれた状態になりました。 - デバッガモジュールを既定で組み込み — サーバサイドスクリプトのデバッグに必要なデバッガモジュール(
im_eb_js_debugger.imm)も既定で組み込まれます。個別の組み込みや WAR の再作成は不要です。 - デバッグポートの開放設定を記載 — リモートデバッグを行う際に必要となるデバッグポートの開放手順を、付録に記載しました。
ドキュメント
Java実装ガイドの新設
Java(JavaEE 開発モデル)でユーザモジュールを実装するための指針を、新しいカテゴリとして追加しました。
処理をどの層に配置するか、層をまたぐときに何を守るかという構造上の考え方を、実装例とあわせて解説しています。データベースアクセスについては、基盤である im_mirage の使い方を、エンティティの定義から SQL の記述、トランザクションの扱いまで扱います。
避けるべき書き方をまとめた章も用意しました。レビューの観点としても利用できます。
「Visual Studio Code の活用」セクションの新設
公開した VS Code 拡張機能について、導入から各機能の使い方までを解説するカテゴリを追加しました。
- 拡張機能のインストールと、導入できたことの確認方法
- プロジェクトの作成・更新と、サーバへのデプロイ
- サーバサイドスクリプトのデバッグ(サーバ側の準備を含む)
- テストの実行とカバレッジの確認
デバッグを行わない場合は、該当するページを読み飛ばせる構成にしています。
E2Eテストの失敗を起点とした自動修正の手順を追加
DevOpsガイドラインに、画面操作のテスト(E2Eテスト)が失敗したときに、その内容を課題として自動的に記録し、AIによる調査と修正まで連結する運用例を追加しました。
検証環境へのデプロイ、テストの実行、失敗の検知、課題の登録、AIによる修正、変更の提案という一連の流れが、人手を介さずに回ります。提案された修正を取り込めば、次の更新で同じ流れが再び検証されます。
GitHub Actions を利用したことがない方でも把握できるよう、各段階が何をしているかを平易に説明した図と対応表を添えています。
免責事項の追加
生成物の取り扱い、提供している資材のライセンス、拡張機能の利用条件について記載したページを追加しました。
エージェントを活用した自動化をどのように開発プロセスへ適用するかは、利用者ご自身の判断と責任において実施いただく旨を明記しています。詳細は 免責事項 を参照してください。
ライセンスページの追加
提供している各資材のライセンス条件をまとめたページを追加しました。
Accel CLI、AIエージェント向けコンテキスト、IM-Juggling ライブラリ、Docker Stacks、開発支援モジュール、デバッガモジュール、Visual Studio Code 拡張機能について、それぞれに適用されるライセンスと、同梱しているライブラリの一覧を記載しています。詳細は ライセンス を参照してください。
これにあわせて、免責事項に記載していたコンテキスト資材のライセンスの説明は、ライセンスページへ集約しました。
その他
- 開発支援モジュールのダウンロードリンクを velbench-1.2.0 へ更新しました。
- カテゴリの並び順を見直し、Java実装ガイドをモジュールリファレンスの次に配置しました。
Accel CLI
accel preset コマンドの追加
資材構成の組み合わせに名前を付けて保存し、チームで共有できるようにしました。
保存した内容はプロジェクト内に記録されるため、バージョン管理に登録すればチーム全員が同じ構成を名前ひとつで再現できます。
- 「画面開発用」「サーバサイド開発用」といった開発対象ごとの構成を、毎回選び直す必要がなくなります。
accel updateおよび後述のaccel switchの実行時に指定でき、対話形式での設問を省略できます。- 名前とは別に、日本語の表示名と説明を付けられます。
accel switch コマンドの追加
配備済みの資材構成を、ダウンロードを伴わずに切り替えるコマンドを追加しました。
従来、構成を変更する手段は accel update のみでした。update は最新の資材を取り込む動作を伴うため、「構成だけを変えたい」場合にも通信と資材の更新が発生していました。accel switch は配備した時点の資材を保ったまま再構成するため、意図しない更新が混入しません。
- 作業の内容に応じて、必要なスキルだけを配置できます。エージェントに読み込ませる情報量を作業単位で絞れます。
- 利用者が編集したファイルには手を加えません。切り替えの対象になった編集済みファイルは変更せずに残し、処理の最後に一覧で報告します。
- 依存関係の再取得は、必要な場合にのみ実行します。スキルの入れ替えだけであればすぐに完了します。
- 上記のプリセットを指定すれば、構成を選び直さずに切り替えられます。
資材キャッシュの導入
取得した資材を利用者の環境に保持し、コマンド間・プロジェクト間で再利用するようにしました。2回目以降は取得済みの資材を再ダウンロードしません。
- 保持している内容と使用量は
accel cache infoで確認でき、accel cache clearで削除できます。削除してもプロジェクトには影響しません。 - 複数の作業ディレクトリから同時に利用しても問題ありません。
エージェント連携設定(MCP)の自動生成
エージェントから iAP へ接続するための設定ファイルを、自動で生成するようにしました。
従来は既存の設定を書き換える方式だったため、利用者があらかじめ設定を用意している必要がありました。今回、資材側が提供する雛形から設定そのものを生成する方式に改め、接続先と認証情報が自動的に埋め込まれます。利用者が設定ファイルを書く必要はありません。
- Claude Code / GitHub Copilot / Codex のそれぞれに対応した形式で生成します。
- 利用者が追加した設定には手を加えません。何度実行しても重複せず、構成変更で不要になった設定のみ削除します。
- 資材の更新や構成の切り替えを行うと、設定も追従して再生成されます。
- 接続情報が未設定の場合は、生成せずに
accel loginの実行を案内します。
画面から操作するための基盤整備
CLI が提供する処理を、プログラムから直接呼び出せる形で公開しました。前述の VS Code 拡張機能は、この仕組みを通じて CLI と同じ処理を実行しています。
コマンドとして利用する場合の動作に変更はありません。
安全性の向上
- 認証情報の表示抑止 — 通信エラーの発生時、メッセージに含まれる接続先の情報から認証情報を除去するようにしました。エラー表示や実行ログに残りません。
- 表示内容の無害化 — 資材に由来する文字列をそのまま画面へ出力していたため、表示を偽装される余地がありました。制御文字を除去したうえで表示するよう改めました。
操作ミスの防止
- 不明なオプションの検出 — 定義されていないオプションが指定された場合に、処理を開始せずエラーとして停止するようになりました。従来は入力の誤りに気付かないまま処理が進む場合がありました。
- プロキシ環境での案内の改善 — プロキシ経由の接続に失敗した場合に、確認すべき環境変数を案内するようにしました。
- ログ出力の改善 — 実行結果をファイルへ書き出す場合に、装飾用の制御文字が混入しなくなりました。
2026-08-01 リリース資材からのアップデート方法
プロジェクトのルートで、次のコマンドを実行してください。
bunx @intra-mart/accel@latest update --asset-ref=2026-09-01-release
--asset-ref=2026-09-01-release の指定を省略しないでください。
本リリースでは、Maven リポジトリで配布している資材の一部を差し替えています。 更新後のビルドで、次のようなエラーが発生する場合があります。
[ERROR] Failed to execute goal on project my-accel-project: Could not resolve dependencies for project com.example:my-accel-project:im_module:0.1.0
[ERROR] dependency: jp.co.nttdata:im_nd_universalextractor:jar:2.2.2 (compile)
[ERROR] jp.co.nttdata:im_nd_universalextractor:jar:2.2.2 was not found in https://maven.intra-mart.jp/ during a previous attempt. This failure was cached in the local repository and resolution is not reattempted until the update interval of intra-mart-maven has elapsed or updates are forced
この場合は、ホームディレクトリ配下の .m2/repository ディレクトリを退避(リネーム)または削除し、再度ビルドしてください。
mv ~/.m2/repository ~/.m2/repository.bak
accel update が利用できない場合は、accel detach → accel attach で資材を入れ替えてください。
Java 開発モデル向けの資材を利用する場合は、更新時に機能の選択で Java を追加してください。